「診断名」「現病歴」「既往歴」の違い

リハビリ

はじめに

こんにちは。9年目の“ゆる”意識高い系OTです。

本日もだらだらと臨床経験を積んでおります。

臨床実習指導において学生と話をしていると、「診断名」「主病名」「症状」「既往歴」「現病歴」などのキーワードがごちゃ混ぜになっている人がいると感じます。

僕も最初はよくわかっていませんでした…

この4月からリハビリの養成校に入学された方もいらっしゃるでしょう。そろそろ授業で「診断名」や「現病歴」「既往歴」という言葉が出てきた頃でしょうか?

それぞれの言葉の違いは理解できていますか?

なるべく一般の方にもわかるように、言葉の違いを説明していますので、良ければ参考にしてください。

一般人から医療従事者への関門

多くの人は医療の知識のないごく普通の一般人の状態から、リハビリの学生になると思います。初めのころは解剖学や生理学といった学問そのものの難しさもあると思いますが、そもそも聞きなじみのない言葉が多すぎる問題があると思います。

その一つが今回取り上げる「診断名」「主病名」「症状」「既往歴」「現病歴」等の言葉だと思います。

僕自身もOTの学生になりたての頃、“診断名=症状”だと思っていました。1年生では授業で見学実習というものがあり、簡単なレポートを作成する課題がありました。レポートには見学させて頂いた患者さんの診断名と見学した内容を記載し、患者さんから聴取できた内容を記載していくといった課題だったんですが、僕は診断名の欄に“片麻痺”と書き、そのまま提出したのを今でも覚えています(えぐいw)。

だからといって特に怒られはしなかったんですが、後々考えたら何をやっているんだって感じですね(笑

実習指導者として学生と話をしていても、「現病歴は脳梗塞です!」みたいな人も時々見かけます。

言葉の意味

ここでは、「診断名」「現病歴」「既往歴」の大きく3つを紹介します。

診断名とは

ネットのAIによる概要では、『診断名(しんだんめい)とは、医師が診察、検査結果、問診に基づいて患者の症状を特定の病気や病態のグループに分類・確定した名前のこと』とあります。

急性期や回復期におけるリハビリの実習では、『今回の入院のきっかけとなった病名』と考えていいと思います。『主病名』と捉えてもいいでしょう。

いわば、患者さんの現状に一番影響を与えている病名のことです(そうじゃないケースもあるけどね)。

例えば、脳梗塞、視床出血、橈骨遠位端骨折、大腿骨頸部骨折などです。

先ほど、OT学生1年生の時の見学レポートに、“診断名:片麻痺“と書いて提出した話をしましたが、ここでいう片麻痺は『症状』のことですね(笑

おそらく真の診断名は脳梗塞か脳出血でしょう。思い出すだけで恥ずかしい…

現病歴とは

次に現病歴です。

AIによる概要では、『現病歴(げんびょうれき)とは、現在受診・治療している「主訴(主な症状)」が、いつ、どのように始まり、どのような経過を経て現在に至るかを記録したものです。』とあります。

これは、『病気が診断されるまでの経緯』と考えればわかりやすいですかね?

例えば、「〇月△日、朝食後にトイレに行った際、左上下肢の脱力を自覚。起立困難となり同居の家族が救急車要請。頭部CTにて右視床出血を認め、入院の運びとなる。」みたいなやつです。

ここでのポイントは、文章で表されるということです。

例に挙げた患者さんの診断名は何でしょう?

そう、『右視床出血』ですよね?

では主病名は?

同じく『右視床出血』ですね。

では、左上下肢の脱力は何でしょう?

『症状』ですよね。

右視床出血は『現病歴』ではありません!!

既往歴とは

最後は既往歴です。

これまたAIによる概要を見てみると、『既往歴(きおうれき)とは、過去に罹患し、現在は完治している病気や手術、交通事故、アレルギー、入院歴などの記録です。』とあります。

簡単にいうと「これまでにかかった病気」です。

『既往症』や『病歴』と概ね同じ意味と考えていいと思います。

既に完治していることがポイントです。

正しい言葉を使う重要性

ここまで「診断名」「現病歴」「既往歴」の意味を振り返ってきました。

このブログにたどり着く方は、おそらく医療系の学生が多いと思いますが、言葉の意味を理解しておく、または言葉を正しく使うことはかなり重要です。

知識習得や国家試験のために重要という側面もありますが、実習においてバイザー(指導者)との会話の中で、「診断名」「現病歴」「既往歴」といった超基本的な言葉を間違えて使ってしまうことで、これまでの学習の理解度を疑われてしまいます。

実習指導者の立場としては、学生から『現病歴は脳梗塞です!』といわれると、

「あ、この子何にも理解してないかもしれない…」

という感じで完全に悪い印象を持ってしまいます。

言葉を正しい意味で、正しく使うことはバイザーとの信頼関係においてかなり重要です。せっかくいろんな知識があったとしても、バイザーとしてはその学生に対して“いちいち理解度を確認していく必要”が生じます。

言葉の意味を丁寧に理解する癖をつけましょう。

まとめ

言葉の意味をまとめると、

  • 診断名:『今回の入院のきっかけとなった病名』
  • 現病歴:『病気が診断されるまでの経緯』
  • 既往歴:『これまでかかった病気』

となります。

医療用語は聞きなじみのない言葉も多く、混乱すると思いますが、一つ一つ理解していけば大丈夫です。

この記事が誰かの参考になればうれしいです。

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