質問が「ない」あなたへ

リハビリ実習

実習をこなす中で大変なことの一つに、バイザー(OTR)からの「何か質問ある?」という地獄の問いがあります。

リハビリを見学している時に先生方から聞かれがちな内容ですが、皆さんはしっかり質問できているでしょうか?

僕が学生の頃は、適当な質問を一つだけして何とかしのいでいました。

この記事を読んでくださっている学生さんの中にも、同じような人がいるのではないでしょうか?

今回は、実習中の“質問”に関する内容です。

なぜ、質問が浮かばないのか?

そもそも、リハビリの実習において「なぜ質問が浮かばないか」を考えたことがあるでしょうか??

僕の考えでは、だいたい以下の2つかなと思います。

理由1.心の底からPT・OT・STになりたいと思っていない
理由2.自己完結でおわっている

理由1:心の底からPT・OT・STになりたいと思っていない

個人的に一番の原因は、“PT・OT・STになりたいと心の底から思っていない”ことにあると考えています。

何を隠そう、僕自身がそうだったからです。

療法士を目指す学生向けに情報発信をしていながら、こう言うことを言うのはマズい気がしますが、僕が作業療法士を志した理由は、特にありません。

本当に何もありません。

しいて言うならば、何となく安定してそうな医療系の仕事を目指そうと考えた時に、、、

医者 … まず難しい
看護師 … 女性が多い中でやっていける自信がない
介護士 … きつい割に給料が安いイメージ
検査・放射線技師 … イメージがわかない…
リハビリ … ちょうど良さそう(何が)

てな感じでリハビリの道に決めました(笑

そんな感じなので、質問が思い浮かぶはずもなく…。若干の“世渡り”ができたので、それっぽいことを質問して何とか逃れていました。

これを読んでいる質問に困っている皆さんはどうでしょうか?

PT・OT・STを目指す理由は何でしょうか?

熱意ですか?安定ですか?何となくですか?

どうしても目指したいものがあるんだ!と思って実習に挑んでいれば、自分事として考えるので、おのずと質問も浮かんでくることと思います。

熱意がなく、質問が浮かんでこないことが悪いわけではありません。

多分、みんなだいたいそんなもんです。

理由2:自己完結でおわっている

2つ目の理由は、自己完結でわかったつもりになっていることにあると考えます。

実習の中で、リハビリを見学したり、課題を出されたりしたとき、皆さんはその内容をすべてを説明できますか?

例えば、
・なぜその位置に訓練道具をセッティングをしたのか?
・なぜ患者さんに〇〇のような声掛けをしたのか?
・どのような評価をもとに、現在のリハビリプログラムを立てたのか?
・患者Aと患者Bのリハビリ内容は同じように見えるが、どこがどう違うのか?(OTRはどこを工夫しているのか?)
・どんな目的でこの課題が出されたのか?

このように聞かれると、「そういえばなんでだろう?」と思うところがありますかね?

中には「何となくこういう理由だろう」と思ってわざわざ質問しないこともあると思いますが、本当にその理由で正しいかどうかはわかりませんよね?

そう!自己完結で終わらせてしまっていることこそが、質問のしどころです!!

質問が出てこない原因がわかったところで、質問をしないことでの弊害について考えましょう。

質問しないことでの弊害

質問しないことでの弊害は、主に以下の2つが大きいかと思われます。

・意欲・やる気がないと思われる
・自己完結で終わってしまう

質問をしないとやる気がないと思われることは、想像しやすいと思います。一生懸命頑張ろうと思っているのに、そう思われるのはなかなか辛いですね…。頭の中でいくらやる気満々で実習に臨む姿勢が一生懸命でも、表出がなければそこをわかってもらえなくなります。

なんども同じ指摘を受けたり、フィードバックの時間にバイザーと学生のディスカッションがなかったりする場合に、質問がないことが原因と考えられます

また、自己完結で終わってしまっていることもめちゃくちゃあります。

先ほども書きましたが、わざわざ聞かなくてもわかりそうなことはよくあります。実際に予想が当たっていることもあるでしょう。しかし、見学中に学生の頭の中では“この訓練はAという目的でやっているんだろうな…”と考えていても、OTR側からすれば訓練の目的は“AとB“と考えている場合があります。

質問をしないことで、“B”の視点が欠けてしまうのでもったいないです! 自己完結せず、どんどん質問してみましょう!!

”説明できないことは何か?”を考える

では、どうすれば質問が浮かぶのでしょうか?

結論から言えば、自分が説明できないことを質問することです。

リハビリの見学や課題の中で自分が説明できないということは、身についていないということです。

身についていないということは、働き始めてから困ってしまうということになります。

説明できないことの見つけ方としては、先ほど挙げた例の様に「なぜ?」と自分に問う事で見つけることができます。

先ほどの例)
・なぜその位置に訓練道具をセッティングをしたのか?
・なぜ患者さんに〇〇のような声掛けをしたのか?
・どのような評価をもとに、現在のリハビリプログラムを立てたのか?
・患者Aと患者Bのリハビリ内容は同じように見えるが、どこがどう違うのか?(OTRはどこを工夫しているのか?)
・どんな目的でこの課題が出されたのか?

何となく見過ごしてしまっている事柄に“なぜ?”と問うことで、どんどん質問が出てくると思います。

まとめ

今回のまとめです。

●質問しないことで自己完結で終わってしまう可能性がある
●説明できないことを見つけ出して質問に変えよう

学生の時は右も左もわからず、よく言われる“何がわかってないのかがわからない状態“もあり、質問が少ないことがほぼ当たり前だと思います(異論のあるOTRの皆様、さようなら)。 ひとまず、この記事を参考に“質問を見出す視点”を身に着けて実習を乗り越えてみて下さいね!

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